最初はモチベーションを高く保っていたのに、気がつけば気持ちが下がって、英語学習が続かなくなってしまう。勉強あるあるですよね。
いわゆる「王道」の勉強方法は、確かに最短ルートですが、かなりの根性が必要なので、できる人とできない人にはっきりと分かれてしまいます。これは本当にもったいない。
私は、初心者が英語学習を続けられなくなる要因は、3つに絞られると考えています。このポイントを押さえるだけで、英語学習の継続がかなり楽になります。
英語学習において、一番大切なのは、挫折しないことです。外国語を学んで話すのは、しんどい作業です。でも、そのしんどさを最低限に抑えることはできるはずです。
怠惰な私でも時間をかければTOEIC890点を取れたので、誰にだってできるはずです。
英語学習が続かなくなる3つの要因
まず結論から言うと、英語学習が続かなくなる要因は以下の3つに集約されます。
①目標設定が曖昧&高すぎる ②単語帳で語彙を増やそうとする ③参考書をコロコロと変えてしまう
それでは、詳しく見ていきましょう。
①目標設定が曖昧&高すぎる
これが英語学習が続かない、一番の大きな要因です。
もちろん、目標設定をすることは大事です。
ただ、例えば「英語がペラペラになって、外国人と話したい」といった、漠然とした、しかもレベルの高い目標を掲げてしまうと、ゴールが見えないために、モチベーションが維持できず、挫折してしまうことが多いです。
例えば、英語を使って「海外の映画ファンと交流を持ちたい。」といった、具体性を持った「大きな目標」を持つのは非常に良いと思います。
でも「大きな目標」に到達するには時間がかかるので、日々達成感を味わえる「小さな目標」も設定していく必要があります。
「小さな目標」設定のコツは以下になります。
・見通しの付く範囲で目標を定める ・とにかく背伸びしない
それでは、具体的に説明していきましょう。
見通しの付く範囲で目標を定める
「小さな目標」は、今の時点で見通しの付く範囲で決めた方がいいです。
外国語学習とは、「外国語を話す」という、いわば「自分の脳の新しい部分」を開拓するというような行為です。
これは、未知の世界、宇宙に行くようなものです。
想像でアレコレ準備したところで、実際にどういうトラブルがあるか分からないのです。
まずは、目の前に見えている問題、すぐに解決方法の分かる問題を「小さな目標」として設定しておくと、日々達成感が得られるので、勉強が継続しやすくなります。
とにかく背伸びしない
では、具体的にどういった内容を「小さな目標」にすれば良いのか。
目安としては、30分以内で達成できる、ごく簡単なことで大丈夫です。
例えば、「好きなことに関連した単語を3つ覚える。」とかで大丈夫です。
動名詞が苦手なら「動名詞を解説したYoutubeを見てみる。」でもOKです。
いきなり「動名詞を理解して使えるようになる。」と背伸びしてしまうと、続かなくなるので、注意が必要です。
他の記事にも書きましたが、
母国語の表現力が「海」だとしたら、英語初学者の表現力は「コップ一杯の水」です。
【英会話】対面になると全く話せない人のための学習法
母国語で話しているときは、100%伝わって当然ですが、外国語で話すときは、母国語よりも圧倒的に分かってもらえないし、表現力も限られています。
英語が流暢な人でも、聞き返されたり、言い間違えたりするのは、よくあることです。
(私は「Constipation→便秘」が絶望的に覚えられず、言いたいときに、何故かいつも「Constitution→憲法」が頭に出てきて困ります ^^;)
個人的に「諦め力」や「妥協力」を養っていくのも、外国語学習には大切だと思っています。
とにかく欲張らない、背伸びしない。
次の目標は、次のハードルが目視できるようになってからで大丈夫です。
②単語帳で語彙を増やそうとする
最終目標が、例えば「好きな漫画のことを英語で話す。」だったとしたら、まずは、その漫画に関係する語彙から覚えましょう。
市販のボキャビル教材は素晴らしいです。でも特に興味のない語彙を覚えるのは、私には苦痛でしかありませんでした。
「単語帳を何周も繰り返す」という勉強法がありますが、確かにアレは効果絶大です。ただし、続けられるならば…です。
単語帳によるボキャビルは、かなり多くの人が挫折してるのでは?と思っています。これも本当にもったいない!
私も、今まで続いた試しがありません。
それでも、私の語彙は8000語程度あります。
遠い昔、大学受験の時に覚えた単語もありますが、ほとんどが日常の会話や読んだ文章から覚えたものです。
十分な語彙とは言いがたいですが、日常会話には不自由がありません。(私の語彙は日常会話に特化しています。)
まずは身の回りのこと、話したい内容、なんでもいいです。自分が興味のあること、表現したいことに必要な語彙を覚えましょう。もちろん、言い回しでもOKです。
語彙の難易度なんて関係ないです。「自分の中の頻出単語」が一番大事です。だって、自分の会話のために使うのですから。
根気のある人は、それをノートにまとめてもいいし、英単語の説明画面のスクショを撮りためていくだけでも良いと思います。
一回で覚えられることはまずないので、英会話で詰まったときに見直して、反復するようにしてください。
とにかく、続けられることを一番に考えてください。
続かない場合は、難易度をグレードダウン。覚えて楽しい語彙を覚える。
これ、鉄則です。
③参考書をコロコロと変えてしまう
参考書を読んで「ちょっと分かりにくいな」と思ったとき、新しい参考書を買ってしまってませんか?(特に英文法系。)
はい、やってました。←オイ
これも、本当におすすめしません。
英文法は「定まったもの」なので、どの参考書も基本的に書いてあることは同じです。何冊買ったとしても、同じことしか書いてありません。
ただ、著者によって文法へのアプローチが少しずつ違うので、必ず書店でよく読み比べて、一番読みやすい本を購入しましょう。
ネットで評判の参考書をポチポチしまくるのは、お金の無駄遣いです。
参考書の冊数が増えれば増えるほど「読まなければならないタスク」が増えてしまい、これも挫折につながってしまいます。
だって、山積みになった参考書なんて、見ただけで嫌になりませんか?(汗)
手持ちの参考書で分かりにくい部分があれば、インターネットで調べれば良いし、Youtubeにも文法解説動画があるので、試しに見てみるのも良いと思います。
参考書をコロコロと変えない。とにかくタスクを増やさない。
これも学習の継続において、すごく大切です。
絶対に避けてはいけないトレーニング
ここまで、英語学習が続かなくなる3つの要因について書いてきました。
ただ、たった一つだけ、絶対に避けてはいけないトレーニングがあります。
それは「英文法を使って話す」トレーニングです。
これだけは、出来る限り毎日やってください。一日一文だけでもいいです。
なぜなら、「英文法を使って話す」のが、英語を話す回路を作るのに絶対に必要なトレーニングだからです。
日本で教育を受けていれば、英語の基礎的な文法を一度は習っているはずです。
英文法の復習がしんどかったら、後回しにしても構いません。
知識として、既に持っている英文法を頭の中で組み立てて、口に出して話す。
これを繰り返すことで、少しずつですが、知識が「使える」ようになっていきます。
↓詳しいやり方はこちらの記事に書いています。
一旦、英語を話す回路さえ出来上がれば、あとは肉付けしていくだけです。
先に書いたように、話したい内容の語彙を覚えていきましょう。
自分の知識が深いフィールドというのは、少ないキーワードでも話の内容を推測することができます。
話したいことに合わせて語彙を増やしていけば、かなりの内容が英語で話せるようになるはずです。
スポ根だけでは続かない
「王道」の英語学習方法は、どれもスポ根タイプです。
誰もが根性で頑張れるなら、今頃、日本人のほとんどが英語を話していることでしょう。
でも、実際は多くの人が話せないまま英語学習を挫折しています。
思うに、日本人は英語学習をたいそうなものだと考えすぎです。
もちろん「王道」のやり方は最強です。否定する気はさらさらありません。
でも、あくまでも「続けられるなら最強」なのです。
手を抜くところは抜く。これもすごく大切です。
英語をコミュニケーションのツールとして考えるのであれば、どんどんアウトプットしていった方が、圧倒的に速く「英語を使える」段階に近づきます。
もちろん、英文法は大事です。めちゃくちゃ大事。
でも、少なくとも私は、文法を「だいたい理解している」段階で話し始めて、最終的にTOEIC890点まで取ることができました。
もちろん、大したスコアじゃないですし、ネイティブ並に流暢という訳でもありません。
ただ、今の英語力で大きく不自由もないので、満足はしています。
割り切って翻訳機という選択肢も
英語学習は続けるのが大事と書きましたが、もし英語を勉強することでしんどくなって、ひどく落ち込んでしまうのであれば、やめるのも間違いではないと思います。
人生の時間は有限です。英語学習よりも大切なことは、世の中にたくさんあります。もっと気持ちの上がるものに時間を費やしましょう。
どうしても海外旅行に行きたいし、最低限の英語は使えるようになりたいという場合は、割り切って、翻訳機を使うのも一つの選択肢です。
Google翻訳は優秀です。しかも何ヵ国語も翻訳してくれます。
「英語学習をやりたくないけど、海外には行きたい」という友人に、ポケトークという翻訳機をプレゼントしたことがあります。
購入時に試してみましたが、だいたいなら翻訳してくれます。ネイティブの理解力はすごいので、十分に通じると思います。
私はGoogle翻訳だけでも十分かと思いますが、友人によると、スマホで地図などを見せながら人と話したいときに、ポケトークがあると便利だったそうです。
楽な方を選んだって、ダメなことなんて何もありません。
本当に英語学習をやりたくないなら、こんな選択肢もありますよ。ということで、紹介しておきます。
まとめ
英語が使えるようになると世界が変わる。これは紛れもない事実です。
でも、学習者にとって、英語はあくまでも道具。
持っていて損はないけれど、人生を圧迫してまで手に入れる必要はありません。
使えるものは使えばいいし、英語学習の他にもっと優先したいことがあれば、後回しにしたって全然問題ありません。
ただ、自分の人生にとって英語が必要と感じたならば、チャレンジをおすすめします。
繰り返しになりますが、とにかく学習を継続することが一番大切です。
少しずつでも大丈夫。語学は裏切らないです。
挫折さえしなければ、一歩一歩、必ず目標に近付いて行きます。
「英語学習のしんどさ」を少しでも軽減することができればと思って書きました。お役に立ったら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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